預け先の解説
Morpho Blue
更新日 2026年10月13日 ・ 株式会社SOLプラネット
誰でも市場を作れる貸付の基盤。隔離された個別市場の利点と弱点、当社が扱う市場の限定
Morpho Blue は 2024 年に稼働を始めた貸付の基盤です。1 つの貸付資産と 1 つの担保資産、担保掛目、オラクル、金利の計算式を決めた「市場」を、誰でも作れます。当社の画面では、Base と Ethereum の USDC の市場(cbBTC、WETH、WBTC を担保とするもの)と、Polygon の JPYC の市場(WETH、WBTC、USDC を担保とするもの)が並んでいます。
当社が使っている範囲
- 担保と掛目が固定された「個別市場」だけを使います。運用者が複数の市場に配分する Vault(MetaMorpho)は使いません。
- USDC は、担保が主要資産(cbBTC、WETH、WBTC)で預かり規模の大きい市場に限ります。
- JPYC の市場は第三者(Steakhouse 等)が作ったもので、画面に「第三者作成」の印と説明を付けています。
- 預け入れは利用者専用の中継コントラクト名義で行い、市場ごとに分かれています。
5 つの観点
| 観点 | 内容 |
|---|---|
| 責任主体 | 市場ごとの作成者。Morpho 本体は個々の市場を審査せず、介入もしない |
| 市場の作成権限 | 誰でも作れる。オラクルと担保掛目も作成者が自由に選ぶ |
| リスク管理 | 市場のパラメータは作成時に固定され、後から変えられない(運営が条件を変えられない利点と、修正できない弱点)。オラクルは市場ごとに違い、品質に差がある |
| 損失の受け皿 | ない。不良債権はその市場の貸し手が比例して負担する。市場は互いに隔離されていて、他の市場には波及しない |
| 実績と事故 | 2024 年から稼働。2025 年 4 月、公式の画面側の更新ミスで約 260 万ドルが流出しかけた(契約は無事、第三者が先回りして回収)。2025 年 11 月、Stream Finance の xUSD 崩壊で一部の Vault に約 70 万ドルの不良債権。複数社の監査、形式検証、報奨金制度 |
隔離された個別市場という設計
Morpho Blue では、ある市場で不良債権が出ても、他の市場には影響しません。問題のある資産を担保にした市場の損失は、その市場に預けた人だけが負います。これは「全体の受け皿がない」ことと同じ意味で、利点にも弱点にもなります。当社が担保を主要資産に限っているのは、この弱点を小さくするためです。
JPYC の市場について
Polygon の JPYC 市場は、日本円建てで利息が付く数少ない場所です。第三者が作った市場で Morpho 本体の画面には載っていませんが、市場の設定は当社が使う主要市場と同じ水準で、当社がオンチェーンで確認しています。
- 担保は WETH、WBTC、USDC。担保掛目は 86%、金利の計算式は Morpho 標準で、どちらも Morpho DAO が承認した選択肢です。
- 価格は Chainlink の公式の価格情報です。担保の価格(BTC/USD、ETH/USD)は 0.1% 動くか 27 秒ごとに更新され、円ドル(JPY/USD)は 0.3% 動くか 1 日ごとに更新されます。
- WBTC の市場は Steakhouse Financial が設計したオラクルを使い、BTC と WBTC の価格が 0.5% 以上ずれると予備の価格情報に自動で切り替わります。
- 市場の設定もオラクルも、作成後に誰も変えられません。
一方で規模が小さく(3 市場の合計で預入残高が数百万円)、借り手も少数です。預け入れと借り入れの出入りで年率が大きく変わり、借りられていない分が小さいため、まとまった額の引き出しは待つことがあります。Polygon 上の JPYC は売買できる量が少ないため、大きな清算が後回しにされて損失が出る可能性もあります。
注意点
- 不良債権が出た場合、同じ市場の貸し手が損失を負います。
- 第三者が作った市場は、作成者の設計の品質に依存します。
- 年率は借り入れの需要で変わります。特に JPYC は変動が大きいため、画面の表示をご覧ください。
出所
本記事は情報提供のみを目的とし、投資助言や勧誘ではありません。内容は更新日時点の公開情報に基づき、その後に変わることがあります。暗号資産の価格、各プロトコルの状況、年率は変動し、元本は保証されません。

